家元のよみもの Vol.34 伝統の重みと向き合う春
- 4月3日
- 読了時間: 3分
春爛漫の季節ですね。みなさまいかがお過ごしですか?
自宅近くの庭園では、ここ数日、夜のライトアップが開催され、幻想的な夜桜を愛でようとする、多くのお客様の姿を目にします。
春は華道家にとって、大変忙しい季節です。なかなかゆっくりとお花見はできませんが、車で桜並木を通ると、また春がやってきたことをしみじみ感じます。
春は新たなことの始まりの季節です。春色の景色を眺めると、心が躍り、初めてのことに挑戦してみたい、そんな気持ちになります。
昨年の春、横浜元町や山手の西洋館でのイベントが開催されました。私も参加させていただき、楽しい時を過ごしました。そして、今年もまた横浜元町での初めてのイベントに参加しました。幼い頃から両親に連れられてしばしば訪れていた、大好きな横浜元町ストリートで、デモンストレーションをする機会を得たのです。
週末や祝日は歩行者天国となり、お天気が良い日はとくに観光客で賑わいます。大好きな元町、少しレトロな感じがありますが、なんとも心落ち着く街なのです。
2027年に開催されます、国際園芸博覧会の関連事業で、『フラワー&グリーンMOTOMACHI』と題し、連休の3日間、3名の華道家がそれぞれデモンストレーションをいたしました。なんと器が御神輿仕立てになっており、いけあげた後、それを担いで展示場所まで運ぶという画期的なイベントでした。
私は元町のシンボル、『フェニックス(不死鳥)アーチ』を思い浮かべ、鳥が羽ばたくイメージの作品を生けました。

「伝統を受け継ぎながら、常に新しくを生きるフェニックス」という元町商店街のスローガンは、華道界にも相通ずる思いです。横浜元町商店街の益々の発展と、華道界の新たな明るい未来に想いを込めて生けました。
伝統とは後世へ伝えるために、普遍的な価値と精神性、歴史的な存在意義として継承・伝承されるものと私は考えています。そして不変であっては伝統は守り伝えることはできません。何を遺し、何を変えるのか、その都度決断していかなければならない、受け継ぐということの難しさを痛感しています。
模索しながらではありますが、これまでになかった取り組みに積極的に参加することで、日本の伝統文化の素晴らしさを少しでも多くの皆様に知っていただけましたら、嬉しく存じます。
伝統を継承する者として、その瞬間瞬間に携わっていることを誇りに思い、今後も更に使命感を持ってこの道に精進して参ります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
今月は、いけばなインターナショナル東京支部例会でのデモンストレーションがあります。
平日の開催とはなりますが、ご興味のある方はぜひ足をお運びください。
いけばなインターナショナル 東京支部主催 4月例会 家元デモンストレーション ご案内と申し込み方法は こちら をご覧ください。
梶井宮御流
第二十一世家元
一松斎 藤原素朝





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