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​お知らせ

家元のよみもの Vol.32 古典を離れて生ける富士

  • 2月3日
  • 読了時間: 3分

 お寒い日が続いております。みなさま、いかがお過ごしですか?暖かな春の日が待ち遠しいこの頃ですね。


 今日は節分、皆様はどのように過ごされますか?子供の頃は豆まきが楽しくて、大きな声で、『鬼は外、福は内!!』とやったものです。


 昨年は本部の新年会の福引でお豆が当たり、子供のころのように声を張り上げませんでしたが、ささやかに豆まきをしたことを思い出します。


 今年はお豆を買い忘れてしまいましたが、初めて恵方巻を注文してみました。恵方巻は関西での習慣と思っていましたが、日本中で随分と浸透したものです。行きつけのお料理屋さんのもので、これから取りに行きます。頂くのが楽しみでなりません。恵方を向いて無言で頂き、願いを胸の中でとなえます。さて、願いは叶うでしょうか?




 先月のよみもの で、歌舞伎座のお話をしたかと思います。あの段階ではまだ何も作品のイメージができていませんでした。1月4日と6日に観劇をして、なんと、その演目の内容から、当流の富士を披露できる力を得ました。新年から何と言う幸運でしょう!


ただし、いつもの展覧とは違いますので、背景に屏風はなく、古典様式を設るには難しい空間だったため、はてさて、と悩みました。その結果、どうしても富士を生けたい思いから、今まで生けたことのない古典様式ではない富士を創作しました。ここに行き着くまでについての心模様を書き尽くすことができず残念ですが、苦労した甲斐あり、自分でも最高傑作の富士ができた、と思っています。是非、歌舞伎座に展覧した富士をご覧下さいませ。


生花で表現した富士山
生花で表現した富士山

 富士山は高々と生けたくて、高さとボリュームのある金継ぎの美しい器と、20年ものの枯れ松の枝を土台にしました。加えて、 NHKでも生けましたように、50年の命をいただいた、貝塚伊吹を雲に見立ててなびかせました。もちろん頂上の富士山も貝塚伊吹です。


古くから伝わる型にはめた富士活けではなく、歌舞伎の演目に触発され創作した富士が完成し、新たな表現方法に挑戦することができました。ご覧くださるお客様が、富士山!富士山!と眺めてくださり、嬉しい限りでした。日本人だけでなく、海外の方からも絶大な人気を誇る富士を、新たなスタイルとして更に追求していきたいと思っています。




 なかなか自分の作品に満足できないのですが、今回の作品は自分を褒めたい数少ない作品の一つとなりました。この富士を最高傑作に留まらせることなく、更に精進してまいります。


今週でNHKの収録が終わります。大変ではありましたが、何か寂しい気持ちでいっぱいです。今月は八仙花展もあります。今年は東京での開催ですので、どうぞ皆様お運びくださいますよう、お願いいたします。


梶井宮御流

第二十一世家元 

一松斎 藤原素朝

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