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​お知らせ

家元のよみもの Vol.4 花と向き合う

ようやく秋の気配を感じられるようになりました。

皆様、いかがお過ごしですか?


昨日まで、日本橋高島屋に於いて、日本いけばな芸術展に参加していました。

3期に分けての6日間の展覧会です。この展覧会には門弟6名と共に参加し、みな、頑張って作品を生けあげてくれました。本当に嬉しいことでした。



富士山の生花
「復興応援いけばな展 つなげよう花の心12」より。


9月半ばから昨日まで、3つの展覧会が次々と開催されました。

一つ目は古民家で、二つ目はお寺で、三つ目はデパートで…

異なる発表の場でそれぞれ楽しく花と向き合いました。



生花。
「第56回日本いけばな芸術展」より。

生花
「あしがり郷『瀬戸屋敷』華の苑 vol.3」より。

始まるまでは、こんなに続いてどうしましょう!と思うのですが、その時になるともう夢中になり、その都度出会う花達と語り合いながら作品を仕上げています。

そして、気がついてみると自分の分身のような作品と数日間を共に過ごす、何より大切な時間となっているのです。


家元を継いで間もなく20年になりますが、いつもいつも緊張します、花と向き合うまでは…

ところが、いざ、花材を目の前にすると、自然と手が動くのです。

もちろん迷う時もあるのですよ!

でもそのうちにお花の神様が教えてくれるみたいに仕上がってゆきます。


自然の植物は一つとして同じものありません。

自分のイメージしたものが手元に届くとは限らないのです。

けれども、その時に私の元に来てくれた花達を最大限輝かせるよう、生けています。

そしてお花に話しかけるのです。

そうすると必ず期間中は美しくいてくれます。


この半月間、本当に忙しく過ごしましたが、それは心地よい疲れであり、私にとっては夢のようなひとときなのです。


お花のもつパワーをもっと多くの方に知っていただきたい、その為にも更に精進して参ります。


梶井宮御流

第二十一世家元 

一松斎 藤原素朝

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