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​お知らせ

家元のよみもの Vol.24 特別な京都と恒例行事

  • kajiinomiyagoryusn
  • 6月3日
  • 読了時間: 3分


 突然の質問で恐縮ですが、皆様は京都はお好きですか?私は京都が大好きで、頻繁に出かけています。先だっても美しい新緑を満喫し、つい先日、京都から帰浜したばかりです。



 京都と言えば紅葉をイメージする方が多いかと思いますが、私は新緑の京都に魅了されています。私にとっての京都は、美しいたたずまいを味わうことができる観光地というだけではなく、特別な場所です。梶井宮御流発祥となる三千院門跡があることが一番の理由です。三千院門跡を訪れるため、毎年、京都に出向いています。春と秋、何年か前までは真夏の8月にも三千院の行事があり、伺っていました。その季節季節、いつ訪れてもそれぞれの楽しみがあり、大好きな場所です。

 とりわけ今年は、2月、4月、5月といつにないハイペースで京都に数日間、滞在しました。


 3月のよみもので触れたように、2月は『八仙花展』がありました。4月はいけばなインターナショナル世界大会が京都宝ヶ池の国際会議場で開催され、参加して参りました。花を通じて世界の平和を願う催しで、いけばなを愛するメンバーが世界中から集結します。そこで、デモンストレーションを拝見したり、ワークショップに参加したり、晩餐会があったりと、志を同じくする人達との時間を過ごすのです。参加者は1000名を超えていたと思います。しかも外国の方がダントツに多いのです。


 いけばなを愛する人が世界中に数多くいることに驚かされます。そして、同時に皆様の熱意を目の当たりにし、とても感動しました。私も自国の文化である華道を、もっともっと誇りに思い、次の世代へと繋げていかなければならないと強く感じました。大変刺激的な4日間でした。


宝ヶ池にはいつも泊まるホテルがあります。慣れ親しんだ場所ですし、直前に横浜での記念展を無事に済ませた後でしたので、とてもリラックスして過ごすことができました。加えて、滞在中に、三千院での不動大祭という法要にも参列し、有意義な京都滞在となりました。

 そして、5月の京都は、以前にも書きました私の三千院門跡華務職として一番重要な任務である、御懺法講の為の献花法要があります。家元を継いでからコロナ禍を除いて毎年、欠かさずに献花をして参りました。翌日の『御懺法講』には、今年も全国から多くのご縁者の方が参列していました。


 実は、『御懺法講』の当日、今年はなんと100%の雨予報でした。30日はもちろんのこと、その前からずっと雨マークばかりでしたのに、なぜか雨が降りません。三千院の御門主はお天気男なのです!それでも、今年は雨になるだろうと覚悟し、三千院も雨前提で参列者を迎える準備を整えていました。29日の献花法要を終えた頃、果たして怪しい空模様になりました。ところが、30日の朝、ホテルでカーテンを開けると、夜中に雨が相当降ったようですが、すっかり上がっていました。すごい!!御門主のお天気男の威力は本当にすごいと思いました。お着物の方も多いので.雨はホトホト困るのです。今年も爽やかな5月の風の中、雅な雅楽の調べと共に法要がつつがなく執り行われました。


三千院で仏壇の前に備えてある生花、御懺法講


 新緑の美しいこの時季に、毎年大原を訪れ、流派の源である三千院にお花を生けるひとときは、私にとって本当に幸せなことと思っています。5月の三千院でのお役目を済ませ、2月から続いた目まぐるしい日々が一区切りしました。恒例行事の三千院御懺法講と、特別なイベント二つ、今思い返せば、お休みなどない毎日でしたが、どの瞬間も充実した幸せな日々でした。


 今月はようやく通常の生活に戻りましたので、日常を丁寧に過ごしたいと念じております。梅雨に入り、鬱陶しい日々となりますが、皆様どうぞ、体調崩さずにお過ごし下さいませ。


梶井宮御流

第二十一世家元 

一松斎 藤原素朝

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