「家元のよみもの」をお読み下さっている皆様、遅くなりましたこと、お詫びいたします。
昨日、三千院門跡での秋季華道展2日目を無事に終えて、本日が最終日となりました。
もし、このよみものをお読みくださり、最終日にお出かけいただける方が1人でもいらしたならば嬉しく思います。
9月30日から京都に来ています。
これまでの11月開催の折には、寒さ対策が必須でしたが、この10月はまだまだ暑い日々で、汗をかきながらの準備でした。
毎日三千院へ通うこの秋の行事、会員の作品指導と自身の作品制作をしますが、こんなに幸せな時はありません。
毎日毎日お花を生けて過ごすのです。
そのことにだけ集中する。
私にとっては何よりの幸せなのです。
今年から開催が10月になったこと、会場設営もこれまでとはガラッと変えての展覧でした。
1ヶ月早いと花材もかなり変わります。
古典花に毎回使っていたサンゴミズキが入らないことはとても残念ですが、これまでとはまた違った花材が使えることはとても楽しみです。
これから改めて10月の花材を研究して、来年は更に素敵な華展にできるよう、精進いたします。
今年も初日の朝一番に花供養をしていただきました。
この一年また植物に感謝をして花を生けていきたいと思います。
毎年、こうして無事に華展を開催できますのは、三千院の皆様と会員の協力あってこそと感謝しています。
また、心を一つにして空間を創り上げることの楽しさ、素晴らしさを実感しています。
しかしながら私は何かをする時、必ずアクシデントが起こります。
私の不注意、おっちょこちょいもありますが、本当にしばしばなのです。
今回の華展開催でもいくつものアクシデントに見舞われましたが、三千院の仏様とお花の神様の応援でどうにかクリアできたように思います。まだ1日ありますが……
それにしても、今回はこれまでにないドキッとすることも起こりましたが、人生、いつどんなことが起こるかわからない、それが起こっても、乗り越える力こそ大切なのだと思いました。
最終日が何事もなく、沢山のお客様にご覧いただけますよう、願っています。
殊の外忙しい9月から、この三千院秋季華道展に突入し、とにかく毎日があっという間でした。
最終日は作品をゆったりと眺めながら、花達とのひとときを過ごしたいと思います。
京都から帰りますと、新潟での諸流の展覧会があり、またロングドライブです。
そこまでノンストップで頑張ります!
!開催中!第12回梶井宮御流秋季華道展については こちら から
梶井宮御流
第二十一世家元
一松斎 藤原素朝